2020年11月8日に兵庫県芦屋市にて開催された 日仏音楽協会=関西主催「第50回フランス音楽コンクール」(一般財団法人 カンセイ・ド・アシヤ文化財団 後援)。ここで声楽部門にて1位入賞をされました、友光 曜子(ともみつ ようこ)さんの受賞コメントをご紹介いたします。
友光 曜子(ともみつ ようこ)
声楽部門 入賞 第1位
稲畑賞(賞状・賞金10万円)
毎日放送賞(賞状・賞品
聖徳大学大学院音楽表現専攻声楽コース修了
スコラ・カントルム音楽院修了
2019年クレ・ドール国際音楽コンクール3位入賞
1、今回のコンクールでの自分の演奏をふりかえって および 今回のコンクールに参加しての印象
今回のコンクールは例年よりも参加者が多く、また素晴らしい歌手が揃っていたこともあり予選を突破できる自信が全くありませんでした。なので本選に出場できただけで嬉しく、本選での歌唱はコンクールで他の歌手たちと競うというよりも、愛する歌曲を素晴らしいピアニストと一緒に美しいサロンで演奏できるという幸せに浸って歌っておりました
。
本選の自分の歌唱後は客席で他の出場者の素晴らしい演奏を聴かせて頂き、それも大変に幸せな時間でした。フランス歌曲のみの演奏会というのはあまり多くなく、それでなくともこのコロナ禍において演奏会というものが減っている中でフランス歌曲、フランス音楽に浸れる時間というのは私にとって大切な大切な時間でした。そして客席で聴きながら、他の出場者の素晴らしい演奏に私はすっかり入賞を諦めていました。
ですが、コンクールに向けてピアニストの田中健さんと夏から合わせを繰り返し、レッスンにもご同行頂き、長い時間をかけて作品の完成度を練り上げていった時間が私にとって何よりも尊く感じており、「田中さんと一生懸命頑張ってこられただけで幸せだな」と、入賞を諦めながらも全く悔しさはありませんでした。
「来年も頑張ってコンクールを受けよう」と前向きに思っていた中での1位という結果は本当に信じられませんでした。3か月経った今も実感がわいておりません。
審査員の先生方から頂いた講評から、沢山の弱点と共に自分では気づいていなかった長所についてもご教示いただき、新たな課題と自信を得ることが出来たことが何物にも代えがたい経験となりました。
2、フランス音楽との出会い(きっかけなど)
私がフランス音楽と出会ったきっかけは、大学浪人生時代にコンクールのオブザーバーでいらっしゃる中村浩子先生にレッスンして頂き、トマ作曲のオペラ「ミニョン」のアリア「君よ知るや南の国」を課題として頂いたことです。その後も色々な演奏会で耳にするフランス歌曲の響きの美しさに心奪われていました。日本の演奏会だけでは物足りずフランス歌曲、フランスオペラアリアのCDを聴き漁り、大学に入ってからも先生が知らない曲も持っていっていました。しかし大学生、大学院生のころは今以上に発声の技術や様々な基礎的な能力が足りておらず、イタリア作品、ドイツ作品を中心に勉強していました。大学院ではドイツ歌曲とフランス声楽曲それぞれの「君よ知るや南の国」の比較研究を論文題材とし、そこからだんだんと私の音楽生活のなかにフランス音楽の比率が高くなっていきました。
3、演奏家としての今後の抱負(直近の演奏会予定や動画配信の情報含む)
今後はフランス歌曲を中心の歌曲歌手としての軸を持ちつつ、フランス以外のオペラや歌曲の演奏及び出演も積極的に行う事で自分の演奏の幅を広げたいです。そしてそれらから得た経験をフランス歌曲の演奏に生かしていくという「フランス歌曲」と「フランス歌曲以外の声楽作品」それぞれお互い良い影響を与え合えるような勉強をしていこうと思っております。
◆ 今後の演奏予定
「ディアレストミュージックが贈るドラマティックな声楽の世界」
2021年3月7日(日)14:00開演
アミュゼ柏クリスタルホール
前売り券3000円 当日券3500円
豊洲ソロクラシックアーティスト支援事業
「第1回スプリングクラシックコンサート」
2021年3月20日(土)15:00開演
豊洲シビックセンターホール
全席指定1000円
Mouvement perpétuel特別演奏会
「Dépeysement」
2021年4月24日(土)
詳細は後日発表
演奏家集団石塚組 定例公演
オペラハイライト特集
喜歌劇「こうもり」&歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」(両演目ともハイライト公演)
2021年5月5日(水・祝)
昼の部14:00開演【友光は昼の部に出演】
夜の部19:00開演
全席自由3000円
友光曜子SNS
Instagram:ID mezzotomo
Youtube: https://www.youtube.com/channel/UCtisT7EvSUrj9oF7MRtbRBw