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【2025年度フランス音楽コンクール】受賞コメントーピアノ部門1位・総合1位 唐津 裕貴 さん

ピアノ部門1位・総合1位 唐津 裕貴さん

兵庫県出身。東京大学理学部数学科卒業、同大学大学院数理科学研究科修士課程修了。その後、東京藝術大学音楽学部作曲科を卒業し、同大学大学院音楽研究科音楽文化学専攻ソルフェージュ研究分野修士課程修了。修了時大学院アカンサス音楽賞を受領。現在、同博士課程2年に在学中。
2013年、2014年 Wasserburger Klaviersommer に参加。
これまでにピアノを佐田めぐみ、植田定和、森下唯、寿明義和、世古隆蔵、白石光隆、野原みどりの各氏に、伴奏法を三ッ石潤司、山田武彦の各氏に、作曲を川崎絵都夫、野平一郎、渡辺俊哉の各氏に、エクリチュールを國越健司、小河原美子、市川景之の各氏に師事。

 

1. 今回のコンクールでの自分の演奏をふりかえって および 今回のコンクールに参加しての印象

最近は伴奏やアンサンブルが中心で、ソロからはしばらく離れていたため、久しぶりに一人で舞台に立つのはやはり緊張しました。限られた準備時間の中での挑戦ではありましたが、とても素晴らしいホールで、それぞれの作品で感じた感動を忘れずに演奏を楽しめたと思いますまた審査員の先生方やさまざまなバックグラウンドを持つ参加者の方々と交流することができ、大変充実した2日間でした。

 

2. フランス音楽との出会い(きっかけなど)

フランス音楽との出会いはいくつもあります。特に高校時代に知ったアルカンの音楽は非常に個性的で、今でも最も惹かれる作曲家の一人です。最近ではドビュッシー、フォーレ、プーランクなどフランスの近代作品にも興味が広がり、よく演奏するようになりました。

また和声・対位法・フーガなどといったエクリチュール教育や、現在の専攻であるソルフェージュ教育など、日本のクラシック音楽の基礎教育はフランスの影響が大きく、そうした教育家たちによる美しい課題や範例にしばしば感銘を受けました。

 

3. 演奏家としての今後の抱負

自分は音楽教育の研究や実践にも興味があり、それらとうまく両立しながら演奏でも自分らしい活動を続けていきたいです。何かの作品を演奏したいと思うのは、その作品に心を揺さぶる魅力があるからです。その魅力を普段の練習でよく考えながら作品への理解を深め、それを聴いていただく方に少しでも伝えられるように日々研鑽を重ねていこうと思います。

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